平成生まれの寡黙OLが昭和アットホーム企業で働く

なんつってコミニュケーションー平成寡黙OL@昭和アットホーム企業

平成生まれの寡黙OLが昭和アットホーム企業で働く

参考にしたい柴田さんの性格

柴田さんは私と同じ派遣社員という立場でありながら、昭和アットホーム企業の社員たちと非常に仲が良いように見える。

歳がそんなに違わなかったり、同じくらいの子供がいたりと、そもそも前提条件が違うこともあるのだろうが、とにかく明るくて、よく喋るのだ。

私はある時、この柴田さんには、口癖があることに気が付いた。

「えーなんで!?うふ、なんでとか言っちゃった(笑)」

「まー◯◯ですけどね、なんつって!」

テンポ良く交わされる言葉のキャッチボールの節に、こういう自分が投げたものをあとから弁解する言葉が入ることが多いのだ。

なるほど、と思わずにはいられなかった。

私が誰かと喋るときの話をすると、例えば仲の良い友達や長く一緒に暮らした家族に対してであれば、ちょっとの失敗くらい許してもらえるかな、という甘えを持つことができて、思いついた言葉をポンと投げてみることができている。

しかし、職場の人との会話となると、自分の言葉を肯定的に受け止めてもらえるだとか、おおめに見てもらえるだとか、そういう自信を持つことはできない。

そんなわけで、何かひとつでも危うい会話をしてしまったら、嫌われたり変な奴だと思われたりして、今後の毎日に支障が出るのではないか…という恐れを抱えながらコミュニケーションを取ることになるのだ。特にこの昭和アットホーム企業では社員間の伝達網が蜜なので、この不安は他の例と比べて何倍にもなっていると感じる。

そんな中で自分の納得できる台詞を思いつかないまま言葉を発することは、とても大きなストレスとなる。以上のような理由で、私はハイテンポな会話にはできるだけ加わりたくないのだ。

ここで柴田さんの口癖について考えてみる。「なんつって」は、Weblio辞書に「冗談で言ってみたことを後から弁解する語」とあるように、「今のは冗談ですよ~」だとか、「あんまり深く考えてないですよ~」だとか、そういう合図になる言葉―つまり”テキトーです宣言”だ。そしてテキトーに発信された文言について、あえて深く追求する人は少ないのではないだろうか。

口にする前に推敲を重ねて当たり障りのない文章を紡ぐのが私の他人とのコミュニケーション方法だが、「なんつって」はすでに自分が発してしまった言葉について、相手の受け取り方をコントロールする魔法の言葉のように思う。うまく使えば、ストレスを軽くする役目を果たしてくれそうだ。

しかし、「なんつって」の使い手になるには、柴田さんのようにカラッとした明るい性質を持たなければいけないような気がする。昭和アットホーム企業内では寡黙キャラで通している私が突然「なんつって」などと言おうものなら、どんな顔をされるか考えただけでも恐ろしい。

だけども人生は長い、私はまだ23歳だ。今後も様々なコミュニティの中に身を置くことがあるのだろう。いつか、その中のどこかで「なんつって」の使い手としての自分を登場させてみてもいいかもしれない、と今は考えている。

寡黙OLは想像する。今よりももっと唇の堤防を低くして、今よりももっと明るい顔で、今よりももっと高い声で、テキトーなキャッチボールを難なくこなす”似非アットホーム人間”になった自分を。

…うーん、ちょっと違うかな。。。

締めの宣伝

昭和アットホーム企業は緊急事態宣言を受けてローテーション勤務になり、私も勤務日数が減っているので若干このブログの存続を危ぶむ今日この頃。しかし私が歌担当として活動する”めおとロックバンド”ヌレセパのMVごっこ紹介はいくらでもできるのだ!

さて、今回紹介するのは㎹ごっこナンバー011『二つの月』。綺麗な月を見つめながら片思いの相手に恋心を打ち明けようと決意するピュアな一曲だ。外出自粛の今、夜には皆それぞれの月を見つめていることだろうと思う。同じ月を一緒に見られる日が少しでも早く訪れることを願う。